テキストサイズ

先生…お願い。早く治して・・・

第91章 久しぶりのICU治療室



翌朝も石川は朝5時に起き、
身支度を整えると、綾のいるICUへと向かった



もちろん綾はぐっすり寝ていて、起きる様子もない





点滴ももう少しで終わりそうだな…


10分少々、綾の顔を見ながら点滴が終わるのを待つ。


起きない様にそっと額に手を当てる


ん〜昨日より熱も引いてるな…

良かった…

寝ている綾に優しく微笑みかける。




点滴が終わると、新しい点滴に付け替え休憩室へと移動した



物音で目を覚ました司馬と目が合う



司馬「お前、本当早いな…、寝たのか?」



石川「あぁ〜。俺はもう少ししたら行くから、あとは宜しく頼む!」


司馬「あぁ〜分かった。」






そして、綾が起きた頃には石川先生はもういない

朝の回診は高梨先生

そしてあっという間に夜になり
夜の回診の時間がやって来る


今日も一日中待っていただが、石川先生は来なかった

みんな忙しい合間を縫って来てくれるが、石川先生はあれから一度も来てくれない

石川先生は私の事なんて想ってないのかな…

そんなわけないのに、ネガティブ思考だけが頭を過る




「調子はどうだ?」

そう言って入って来たのはやはり石川先生ではなく、司馬先生だった




綾『大丈夫…。』


司馬「熱は測ったか?」


綾は首を横に振った


司馬「んじゃ熱測るぞ?」

そう言うと、綾の病院着の胸元を少し緩ませ、体温計を左脇に入れると、緩まない様に私の左腕を掴み、お腹の上へ乗せさせた


ピピピピッとすぐに音が鳴り、司馬先生に体温計を抜かれた


37℃

司馬「ん〜。だいぶ下がったな…。」



司馬「じゃ触診するぞ…前開けるぞ!」



左腕は診察で動かす為、あえて点滴は右手にされている。
そのせいで利き腕は使えず、結局は先生達に脱がされてしまうのだ






ストーリーメニュー

TOPTOPへ