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先生…お願い。早く治して・・・

第91章 久しぶりのICU治療室



司馬は病院着の前合わせの紐を解き、胸が見える様に開いた



司馬「痛かったら言うんだぞ?」


目を見つめられ小さく頷いた


何回やられても怖いし緊張する。


左胸の膨らみに手を当てると、ゆっくり圧を掛け徐々に移動し探っていく


んっ…


時折痛みでビクッと身体が反応する


司馬「痛いか?」

綾の顔を覗くが、俺とは目を合わせようとはしない



綾『……。。』


綾がうん。と素直に言うわけがないな…




司馬「ちょっと腕上げて!」



綾『……。。』


司馬「あや?」


綾『……。』

ほんの少しだけ手を上げた



司馬「ほらっ、ちゃんと上げて!」


腕を掴まれ、頭の上まで一気に持ち上げられた



綾『…ヒック…ヤダ…ッ…』



司馬「すぐ泣くな!ちょっと押すぞ。」


脇のリンパ節部分を強過ぎない力でゆっくり押した



綾『イヤッ!!ヤダッ…ッ…』


一瞬の強い痛みに、上げた腕を下ろそうとするが、司馬先生に掴まれている為、下ろすことは叶わない…


綾『やだぁ〜離してッ!!離してーーー!!!』


痛みと、恐怖で一気に涙が溢れる



司馬「ちょっとしか押してないだろ?
もう少しで終わる、、もうちょっとだけ我慢しろ」



綾『ウエッ…んんッ…んッ…』


腕は押さえられているし、もう一方の手は点滴をされているし…逃げる事も叶わない…



伸が言っていた腕の裏側も気になる…


ゆっくりと、そうであろう場所を押すと

綾は悲鳴を上げた…




休憩室で様子を見ていた伸が、ICUに入って来た…











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