
先生…お願い。早く治して・・・
第92章 すれ違う2人…。そして始まる伸先生の治療①
伸はICUを出ると自分の診察室へと戻り
双子の兄である石川に電話を入れた
伸「兄貴?今大丈夫か?」
石川「あぁ。どうした?」
伸「綾ちゃんの胸と腕の炎症が強くなってるから、これから検査しようと思ってさ。」
石川「そうか。痛がってるのか?」
伸「いや、普通にしている分には大丈夫だと思うけど、撫でる程度でも痛みはある様だから、どの程度か見極める為にもって感じかな。」
石川「分かった。もうやるのか?」
伸「これから機械移動して、準備出来次第やるつもりだよ」
石川「そうか…。参ったな…。俺、後1時間近くかかりそうなんだ…。すぐに行けそうにない」
伸「それなら大丈夫だよ。一人で大丈夫だってさ。」
石川「え?」
伸「兄貴忙しいだろうから呼ばなくて良いって言われた。」
石川「……、綾がそんな事言ったのか?」
伸「あぁ〜そうだよ。検査痛くないなら一人で良いって」
石川「そうか…。……、、、とりあえず、終わり次第行くよ」
そう言って電話を切った
あの綾がそんな事を言うなんて…
信じられない
ましてや、精神が崩壊しそうな程
治療や検査には敏感に反応していたはずなのに…
伸の存在のせいなのか…
