
先生…お願い。早く治して・・・
第92章 すれ違う2人…。そして始まる伸先生の治療①
伸「ごめんね…。。綾ちゃん頑張ったから、もうここまで痛いのはもうやらなくて大丈夫なはずだ!!」
伸先生は申し訳なさそうに、綾の顔を見つめた
伸は右手に繋がれた点滴に抗生剤を追加し、治療を終えた
そして石川を残し、3人は一旦隣の休憩室へと戻った。
綾『んっ…ん"ッ…痛い〜っ…いたいよ〜うぇ…っ…ん…ヒッ…ヒッ…ック』
麻酔を含め、打たれた注射は全部13本…
もちろん麻酔が効いている中で打たれた物も数に入るが、今までの注射とは違い、伸の打つ注射は炎症部位に直接ピンポイントで打っていく為、桁違いに痛い。。
炎症部位に打たれた注射は終わった後も痛みが続く為、
治療が終わったとはいえ、ここから辛い時間が続く…
石川「よしよし、痛いよな…。。先生、綾が落ち着くうち側にいるから心配ないよ、大丈夫だからな?」
あんな酷いことを言ったのに、先生は嫌な顔一つせず、優しい微笑みでずっと私の頭を撫でてくれている
こうやって側にいてくれるのは先生が頑張ってその時間を作ってくれてたから…
私のせいで、先生に負担が…
綾『…んっ…ック…せんせ…っ…も、もう大丈夫。』
石川「ん?大丈夫?」
綾『せんせ…っ…お仕事…ック…いそがしいの…にっ…、私っ…も、もうっ…だっ、だいじょ…ッぶ…っ…』
声をしゃくり上げ、涙ながらに一生懸命伝えてくる
石川「あ〜や〜、司馬先生が言った事気にしてるのか?俺なら大丈夫だよ!司馬は言う事が大袈裟なんだよ…ったく。」
とはいえ、あの状況で司馬が綾を説得しなかったら、綾の精神は壊れていたかもしれないし、無理矢理やる羽目になったかもしれない…そう思うと司馬には感謝だ。
綾『…んっ…う、嘘っ、せんせ…忙しいっ…のっ…しってる』
石川「綾はそんな事気にしなくて良いの!!綾、今痛くて辛いだろ?だから先生は綾の側いたいの!」
綾『…んんっ…でもっ…』
石川「それとも先生が側にいるの嫌か?いない方が良い?」
先生は “ん?”っと、冗談気に微笑み尋ねる
綾はブルブルっと首を横に振る…
石川「なら、こんな時くらい先生にいっぱい甘えなさい!な?綾、今日はいっぱい頑張ったんだから…。」
綾「んぅ…ック…うん』
先生はニコッと笑った。
