
先生…お願い。早く治して・・・
第93章 溺愛な石川先生と伸先生の治療②
石川「なんかあったら、呼ぶから、あといいぞ。」
石川は伸と高梨に声を掛けた
伸「あぁ〜。隣にいるから、いつでも呼んでくれ…」
石川「分かった!」
高梨と伸は休憩室へと戻った
綾『…ック…エッ…ック…んっ…んんっ…んえッ…ック…ック…』
石川「ちょっとでも痛み引いてくると良いんだけどな…。ごめんな…綾。これくらいのことしかしてやれなくて…。」
綾はブルブルっと首を横に振ると、後ろから抱きしめる様に左胸に手を当てる石川の腕を、自由になった右手で縋り付く様に掴んだ
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伸と高梨は、休憩室へと戻った
高梨「流石にあの状態は可哀想ですね…」
伸「そうだな…。かなりの数打ってるし、それも結構際どい所に打ってるてるから、正直相当痛いはずだ…」
高梨「伸先生、言ってた通り、完全に伸先生の事怖がってましたもんね」
伸「だから言っただろ?直ぐに嫌われるって…」
司馬「これで綾の怖いランキング、伸が断定一位だな。」
伸「断定じゃなく、ダントツ1位だよっ!」
伸はソファにもたれ掛かった
そうこうしてると、相良先生も仕事を終えて休憩室へと戻って来た
ICUがチラッと目に入るなり
ベットで2人、院長が綾をバックハグ…
相良「え?どういう状況?ラブラブ中?」
高梨「違いますよ!違わなくもないけど…」
近づいて見ると
綾は顔をくしゃくしゃにし泣いていた
相良「どうしたの?」
司馬「伸が治療したから…!痛過ぎて、終わってからもずっとあの状態…。」
相良「そうなんだ…。」
高梨「笑気麻酔と鎮静剤打っても3人かがりで押さえ込んで治療させたんで、院長があそこまでしてやりたい気持ちも分かります。」
相良「そんなに?!」
高梨「そうですよ…、伸先生10本以上打ってますよね?」
司馬「それも触っただけで、泣き叫ぶほど痛がってた神経層に容赦なく何本も打ってるからな…流石に今日の治療はちょっと可哀想だったな。」
相良「司馬先生がそう言う位だから、相当だね。」
伸「もう俺の顔見ただけで、震えてますからね…」
相良「それじゃ、院長があーもしてやりたくなるね〜。でも院長、あんな事するんだね…。新しい一面見た感じするよ。」
