
先生…お願い。早く治して・・・
第93章 溺愛な石川先生と伸先生の治療②
石川「綾、頑張ったな…。今シンが痛み止め入れてくれるからな。」
綾『んえっ…いた…いっ…いたいよ〜…ヒッ…ック…う、うっ、うでもっ…いたいっ…』
石川「腕も痛いよな…。よしよし…もう楽になるからな…」
石川は目を細め、ただただ優しく綾の腕をさする
伸は薬を取り戻って来た
伸「本当、よく頑張ったね。」
伸は点滴に痛み止めを投与した
伸「これで直ぐには痛み引いてくるはずだ…」
肩を震わせ、腕にしがみつく綾を石川は優しく撫でる
石川「もう大丈夫…。大丈夫だよ…頑張ったな…。」
乱れていた呼吸も徐々に落ち着きを取り戻し、少しずつ肩から力が抜けていくのが分かる
石川「よしよし…。。もう大丈夫…大丈夫。」
綾『…ヒッ…ック……ック……』
伸「良かった…効いてきたね。熱は?ある?」
石川「上がって来てると思う。もう一回測ってみよ。」
伸は兄貴に体温計を渡した
石川は綾の脇に体温計を挟んだ
直ぐにピピピッと音が鳴った
石川は綾の脇の下から体温計を抜き取った
39.3℃…
石川「やっぱり上がってきたな…。」
伸「ん〜。熱はもう少し様子見ても良いか?」
石川「分かった。痛み抑えられただけ良かったよ。」
綾の呼吸も大分落ち着きを取り戻した
石川「綾?痛みどう?」
石川は顔を覗き込んだが、綾はもう疲れ果て意識を手放していた。
伸「痛みから解放されて、睡眠薬が一気に効いたかな…」
石川「そうだな…。。」
すやすやと眠る綾の顔には涙の跡と、今にも溢れ落ちそうな涙の粒が目尻に残っていた
石川「なぁ〜、今日の治療でどこまで治まると思う?」」
伸「んぅ。そうだな…。なんとも言えないけど、腕と脇のリンパ節部分は、もう一回くらいやらないといけないかもな…。それでも今日よりは炎症は治まるはずだから、痛みも軽減されるとは思う」
石川「なんとか、今週…来週の中位までは、回復させたい。」
伸「式典、綾ちゃんも呼ぶのか?」
石川「あぁ。そのつもりで準備はしてる。だからその前に元気になってもらわないと、俺も困る…。」
