
先生…お願い。早く治して・・・
第96章 治療を乗り越えた後には…
朝6時
看護師の伊藤がICUへ入って来た
扉が開くと、ベットに突っ伏して寝落ちしている院長の姿が…
まぁ〜、昨日の伸先生と進堂さんの治療を見ていたら、院長が進堂さんに付いていてあげたくなる気持ちも分かる
何より、先日の進堂さんを抱きしめて寝ている…という、衝撃的な光景に慣れたのか、突っ伏して側で寝ている姿を見ても全く驚きも無かった。
伊藤は臆する事なく、寝ている綾の元へと近づいた
小さな物音に石川は気付き目を覚ました
普段見る事のない、スエットにTシャツ、髪も乱れているという院長のラフな格好…
イケメンはこういうラフな格好ほど、セクシーで大人なカッコ良さが引き立つもんだ
見ているだけでドキドキが止まらない
石川「伊藤ちゃん、おはよう。お疲れ様〜」
いつも一糸乱れぬ完璧な院長しか見ていないスタッフにとっては、この院長のギャップに完全にやられる
伊藤「お、おはようございます、院長…///。。ずっとこちらに?」
石川「ん?んぅ。気付いたら寝ちゃってたな…」
フッと片方の口角を少し上げ微笑んだ
眩し過ぎる…///
朝から私には刺激が強い…
進堂さんは、こんな眩し過ぎる院長に
身体の隅々まで見られ触られ、治療され…
時に、泣かされる程に怒られたと思うと、今度は優しい顔で抱きしめられたり…
こんなイケメン院長に一晩中看病されるなんて…
そんな進堂さんが羨ましいような気もするが、
私だったら耐えられる気がしないな…
なんて、ありもしない妄想をしてしまう…
綾も2人の話し声で目を覚ました…
石川「綾、目覚めた?」
綾『ん……っ……んぅ〜。。』
ゆっくりと目を開けると、そこには優しい石川先生の顔が…
綾『先生…いてくれたの?』
石川「ん?んう。」
ニコッと笑う
進堂さんは、この眩し過ぎる光景を当たり前の様に受け止めている…
ある意味凄いなぁ〜。。。
