
先生…お願い。早く治して・・・
第97章 嘘つき…
布団から出ている頭にそっと手を乗せた
石川「あや…?」
綾『触らないで!!もうほっといてっ!!!んっ…んっ…』
石川「………。。。。」
なんか言ってよ…
私だって本当は分かってる…
先生は悪くない。
先生は出来るだけ私が怖がらない様に、沢山気を遣ってくれていた…
けど…、、
分かってるけど…、、、
何かに当たらないと、もう何かが壊れてしまいそうで、、つい本心でも無いのに先生に強く当たってしまった
心の何処かで、先生なら受け止めてくれると思ったから…
それなのに、先生…、、何で何も言ってくれないの?
痛みなのか、その悲しさなのか…涙が止まらない
石川「また来る……。。。」
そう言って、先生は行ってしまった
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石川と伸は隣の休憩室へと戻った
伸「良いの?付いてなくて?」
そう言ってソファにもたれかかった
石川「あぁ〜。少しの間、そっとしておこう…」
石川もまた、大きなため息をひとつ吐き、ソファにもたれかかった。
伸「にしても、次から次に、綾ちゃんも可哀想だな。」
石川「そうだな。文句の一つや二つ、俺にぶつけたくなる気持ちも分かる。」
伸「まぁ〜な。」
石川「でも、ここからが大変だよ…。」
伸「何?なんで?」
石川「今やった処置、最低でも朝晩はやらないといけない。綾には言ってはないけど、綾はもう分かってるはずだ。前にもやってるからな…。だから大変なんだよ。」
伸「…なるほどな。あの状態でまた治療させるのは至難の業だな…。。」
石川「だろ??まぁ〜なる様にしかなんないけど、綾に本気で嫌われる覚悟でぶつからないと……。。でもな…」
