
先生…お願い。早く治して・・・
第98章 別れ…それとも…
休憩室にいた高梨は、夕飯を食べ終えると
高梨「院長?もし本当に説得出来たら、俺が治療しちゃって良いんですか?」
石川「あぁ〜。良いぞ!!でもまぁ〜お前が綾を説得出来るとは思えないけどな!」
唇の片側を持ち上げ、からかう様にフッと笑った
高梨「酷いなぁ〜もう〜!もしも!の話ですよっ!!!」
司馬「俺が一発、怒って来てやるか?すぐ治療すると思うぞ!」
石川「頼むから、今はやめてくれ!」
はぁ〜と、石川はため息を吐いた
高梨「よし!じゃぁ偵察してくる!」
意気揚々とICUへと入っていった
ビーーーーっと音が鳴り扉が開く
先生がまた来たのか…、そう思い咄嗟に布団を被った
高梨「あ〜や!ど?調子は?」
いつもの調子でフランクに話し掛けた
綾『………。。』
高梨「ねぇ〜って!!」
綾『…最悪。。。』
布団を被ったまま、一言呟いた
高梨「最悪?どっか痛い?」
綾『知ってるくせに!……。。。』
高梨「そりゃ知ってるけど、俺が知ってる以外にも何処か痛いとか、調子が悪いのかと思ったの!」
綾『いいからもう帰って!』
高梨「そんな直ぐ追い返すなよ〜!なんか溜め込んでる事とかあるだろ??話くらい聞くぞ!」
綾『…話す事なんて何もない…!』
高梨「そ?じゃぁ、俺から質問。なんで治療拒否したの?」
綾『……もうしないって決めたから。』
高梨「なんで?放置してたら痛くなるぞ〜!治療なんて直ぐ終わるんだから、頑張ってパッとやっちゃったらどうだ?俺が代わりにやってやっても良いぞ?!」
綾『だから、しないって言ってるでしょ!治療したってどうせまた悪くなるし…しなくたって一緒でしょ!』
高梨「おいおい、どうしてそうなるんだぁ〜?一緒な訳ないだろ。」
綾『高梨先生だって結局みんなと一緒!やられる方の気持ちなんて分かんないんだよ!…ねぇ〜お願いだからもう帰って!』
高梨「あや〜。本当に、放置してたら痛くなるだけだぞ?」
綾『だから良いってば!』
高梨「良くない!」
綾『兎に角、もう嫌なの!無理なの!…お願い、もう帰って…。。。』
