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先生…お願い。早く治して・・・

第98章 別れ…それとも…





先生に見放されたくない…という気持ちだけでなんとか頑張ったが、この強い痛みの中では簡単に心が折れる





綾『んぇ〜〜っ、いたいよ〜…もうやだぁ〜もうやだぁ〜もう頑張れない〜っ……っ…もうやらないっ…んえっ…』


綾は涙でくしゃくしゃの顔を何度も手で拭う





石川「綾〜よく頑張ったなっ。ほらっおいで」


石川は綾を起こすと、綾を抱き寄せた



綾は石川にしがみ付いた



綾『んえっ…んっ…んっ…先生、いたかった…っ…んっ…せんせ…もうやだよ〜っック…もうやりたくないぃ〜うぇ〜っ…もう頑張れないよぉ〜んぇっ…んえっ…でもっ…嫌いにならないで…お願いっ…ック…』




石川「ならないよっ…。」


綾の耳元で先生の優しく穏やかな声が、折れた心の傷を癒してくれる




綾『ほんとっ、本当にッ…ック? んっんっ…私の事っ…ック…嫌いじゃない?っ…んえ…ック…っ…。側にっ…いられるっ…?いても…いいっ?』





石川「本当、嫌いじゃない。。大丈夫、側にいて良いよ。」





綾『んえッ、絶対に絶対っ…っ??…本当に…っ、わたし…っの事っ…っ、嫌いじゃない?…ック』





石川「あぁ。絶対に絶対…。嫌いになんかなってないよ。。」




綾『せんせ…っ…ごめんっ…なさいっ…ック…』


石川の胸に埋めていた顔を持ち上げると、石川を見上げた





石川「謝らなくて良いよ…。先生こそ、綾の事泣かせてばかりでごめんな。綾は今も、今までも、沢山頑張ってるよ…。あんなに痛い治療もこんなに一生懸命頑張ってる。そんな頑張ってる綾の事、先生が嫌いになるわけないだろ?ん?」




石川は、胸の中で潤んだ瞳で見上げる綾の額にかかった髪の毛をかき上げると、おでこにチュッと短いキスをし、もう一度強く綾を抱きしめた




進堂さんの一方的な恋愛感情で、院長は上手くかわしながら相手をしているのかとも思ったが、そうではない…?

最後の院長のキスの意味は…?
やっぱりそうなの?


確信をつきたいが、私にそんな権限はない…




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