先生…お願い。早く治して・・・
第98章 別れ…それとも…
2人の様子を微笑ましく見ていた高梨は伊藤に声を掛けた
高梨「あとは院長に任せて、行こうか!」
ニコッとさりげなくウインクし合図する
伊藤「え?あっ、はい…。。」
この人達はどんな時も、こうなんだよなぁ〜
2人は休憩室へと戻って行った
伊藤「あの、高梨先生? 院長先生とあの…、」
言いにくそうに訊ねる伊藤に
高梨「そうだよ。伊藤さんが思ってる通り。」
ニコッと伊藤に微笑んだ
伊藤「え?じゃぁ。お二人は好き同士…という事でしょうか?」
高梨「そっ!だから、綾の事は院長に任せておけば大丈夫。」
伊藤「なるほど…。。」
面と向かって真実を知ると、どうして良いか…
ちょっと戸惑う。
高梨「ビックリした?」
伊藤「あ、はい…。。てっきり進堂さんが一方的に好きなのかと…。」
高梨「綾はVIP中のVIPだから、未成年とはいえ、院長もないがいしろに出来ないんだろ…みたいな噂はよく俺の耳にも聞こえてくるよ。」
と、高梨はふふッと笑った
伊藤「はい、私も正直、、そう思ってました…。」
高梨「だよね。…でも、見たままさ…。院長こそ綾の事、大事に思ってる。だからあの子はここまで辛い治療を頑張れてる。院長がいなかったら…と考えると、ちょっと怖いよ。」
伊藤「確かに…そうですね。あの!私、言いませんから!」
高梨はニコッと微笑んだ
伊藤「あっ、でも、、後藤さんにだけは言っても良いです…か?後藤さんも2人の事気になってて…私達2人、進堂さん担当なので…」
高梨の顔色を伺うように尋ねた
高梨「良いよ!別に…、そもそもあの人達、全く隠してないし…!!周りが勝手に勘違いしてるだけだしね。」
伊藤「す、すみません。」
高梨「別に謝る様な事じゃないよ!!それに時期にみんなにバレるさ!」
高梨はニコッと笑ってみせた
高梨「ちなみに院長の保身の為に言っておくけど、あの2人、両家の親公認の仲だからね。未成年ではあるけど、変な心配はご無用だよ!」
伊藤「そうなんですね。なんか…凄いです。」
そうして、伊藤と後藤が気にしていた2人の関係が浮き彫りになった