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先生…お願い。早く治して・・・

第20章 可愛い妹よ…俺たちがいる


『………もし高梨先生が担当でもそう?』




「 うん…そりゃ落ち込むよ。でも、特に院長は優しいから、君にあんな事してしまった自分を責めてるんだよ…。」



『高梨先生の方が優しいよ』



「そんことないさ!担当となれば俺だって石川先生と同じ事すると思うよ。担当医って嫌われ役みたいなもんだから。」



「……。まだ治療やらなきゃいけないのかな…』

不安気な顔で尋ねた。


「 ん〜…、たぶんやらなきゃダメだろうな…。』



『……。』



「 俺もいつでも話し聞くし、頑張ろっ。」


先生の優しくて明るい声と顔に勇気づけられた。


『 …うん。』

自然と綾の顔にも少しだが笑顔が見えた。


「 そうだ!僕たちが友達になってやるよ!って年的に妹か?(笑)」


『えっ?!』



「 僕達なら辛さとか知ってるし、愚痴るのには良いんじゃない?アニキだと思ってさ!」

先生はニコっとウインクをした。



『……///。』



「 とりあえず、そうだなぁ〜、敬語は禁止!いいね!」


『……はい。』


「ほらまたぁ〜。」


『えっ?!あっ!…ぅん。』


先生はニコっと微笑むと、

「 じゃー、俺たちはこれから“アヤ”って呼ぶからね。先生、妹欲しかったから、こんな可愛い妹が出来て嬉しいよ〜」



と何故かとても嬉しそうで、綾自身も高梨のそんな姿を見て悪い気はしなかった…。





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