
先生…お願い。早く治して・・・
第20章 可愛い妹よ…俺たちがいる
“お嬢様………!”
宮田は立ち上がり綾の名を呼ぶが、返事がない…
念の為バスルームやトイレも確認するが、姿が見えない
姿を消した綾…
お嬢様……
俺とした事が……お嬢様が部屋を出た事にも気が付かないなんて……
宮田は必死で探した
廊下にもその姿は無い
まさか石川先生の部屋か…?
昨日あんな治療を受けただけに院長の部屋行くとは思えなかったが、宮田は石川の部屋をノックした。
トントン……
しばらくすると中から石川が出てきた。
“先生、朝早くに申し訳ありません。お嬢様、お邪魔してませんか?”
普段は冷静沈着な宮田の何時もと違う様子に石川も何かを感じとった
「 どうした?いないのか?」
“ はい…”
昨日あれだけ綾に嫌がる治療をしただけに、石川の脳裏に不安がよぎる。
「 私も行こう…。」
二人は足速に綾を探した
