
先生…お願い。早く治して・・・
第22章 やっぱり怖い
先生はソファーに腰掛け着替えが終わるのを待っていた
カーテンを開け出てきた私に
「こっち、おいで」
といつもより少し真剣な表情で話す
もう嫌な予感しかしない……
私は不安気なまま、少し間を取り先生の隣に座った
先生はカルテを手に取り
少し切なく、そして申し訳なさそうな顔で綾の顔を見つめると
「ん〜。。やっぱり退院はまだ早いかな…」
嫌な予感はしたけど、どうして!!
調子だって全然いいのに…
『……どうして!!どこも痛くないのに!』
気付けば瞼には涙が溜まっていた
「 胸は良かったけど、お腹の数値が上がってる来てるから、もう少し経過を見ないと…」
『ヤダ〜…ぅうっ…本当に痛くないもんっ…』
瞼に溜まっていた涙がポロポロとこぼれ落ちた
