テキストサイズ

先生…お願い。早く治して・・・

第6章 運命を変えた事故

その頃宮田は、

「小松さん、電話したんですよ」

「すいません。トイレに行ってたもので」

「お嬢様が玄関前でお待ちです。行きましょう」

そう言うと、二人は車に乗り込み綾の待つ玄関へと向かった。



しかし、待ってるはずのそこに綾の姿がない…。

お嬢様…?

車から降りた宮田は辺りを見渡した。そしてロータリー先の工事現場に何やら人だかりが出来ている事に気づく。

あれは、白衣…?


医者 か?



そう思った瞬間、玄関からストレッチャーを引いた病院スタッフが "あそこだ!"と指を指した。




宮田は嫌な予感がした。





「お…お嬢様……」



気がつくと全力で走っていた。


途中、宮田自身も聞いたことのない
悲鳴にも似た泣き声が聞こえた…、




お願いだ……違ってくれっ……


頼む………



人だかりに黒の上着と生脚が見えた…。


やはり………………



「すまん、通してくれ!」

人だかりを裂きその中にいたのはやはり綾だった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ