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先生…お願い。早く治して・・・

第34章 治療室…行こうか



石川「宮田、この一般病棟は8時以降の面会は禁止だ。病室に戻る頃には8時を過ぎてるだろう。特別に許可してやりたいところだが、ここ、一般病棟だからな…。。新美外科なら良いが、いくら宮田でも流石に許可は出せない…。だから、今夜は私が責任を持って見るから、お前…今日は帰れ」



宮田「いや…でも…」




石川「大丈夫だ。安心しろ。明日また来い。」



宮田「お嬢様は本当にそれでいいのですか?」




綾『…うん。大丈夫。一応…私も、高校生だし…。』


そう言って無理に笑うその顔には不安の色が見えた

お嬢様は昔からそうだ…


小さな時から、両親より離れて我々執事やメイド達大人の中で育ったせいか、素直に甘えるのが苦手で弱いくせに、つい強がってしまうのだ


宮田は綾に近づき目線に合わせるようにしゃがむと、綾の肩に手を乗せた



宮田「お嬢様?本当に…帰っていいのですか?私はお嬢様の為に戻って来たんですよ?」

宮田は目を細め綾を見つめた



そんな宮田の優しい顔を見たら…“側にいて”…そう言いたかったけど、いつまでも宮田に甘えていられない…


だから『大丈夫…。』と返事をした。



宮田は綾の言葉に治療への覚悟の様なものを感じた




宮田「……分かりました…。では私は明日また参ります。」



綾『うん』




宮田「先生、ではお嬢様を宜しくお願いします。」


そう言って病院を後にした





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