
先生…お願い。早く治して・・・
第40章 先生…苦しいよ…
綾は止まらぬ咳でまともに寝れず、体力も限界に近かった。
石川は喉の下付近を優しく触ると
石川 :「綾…ここ苦しいね。今、楽にしてあげるからね」
医者嫌いの綾はどんなにぐったりとしていても、これからされる治療が嫌な治療だという事はなんとなくピンと来る
綾は目に涙をいっぱいに溜め嫌だと首を横に振る
しかし先生は御構い無しに手に手袋をパチパチッと装着すると、森下の持ってきたチューブを手に取る
石川 :「綾、ちょっとだけ頑張ろうな。ちょっとお口あーんってしてごらん」
綾 :『 ゼェ〜ゼェ〜…やだぁ〜…』
せめてもの抵抗は口を噤む事だけ…
体力の限界で、まともに抵抗も出来ない
大粒の涙だけがポロポロとこぼれ落ちる
石川 :「綾、、呼吸苦しいの嫌だろ…?ちょっと我慢すれば終わるから、なっ?…はい、お口開けて?」
綾は口を噤ぐみ首を横に振る
