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先生…お願い。早く治して・・・

第40章 先生…苦しいよ…



石川先生の吸引のお陰か、しばらくの間、綾はぐっすりと眠りについた。

しかし夜になってまた、苦しさで目を覚ました



宮田「お嬢様…苦しいですか?」




もうあんな苦しい治療は嫌だ…
綾は首を振り大丈夫…と訴えたが、明らかにまた痰が絡んでいた


宮田は大きく息を吐くと、


宮田「とりあえず、お嬢様熱を測りましょうか」




綾はそれも嫌だと拒否した


宮田「お嬢様…、さっ、言うこと聞いて下さい」


宮田は嫌がる綾の脇に体温計を挟んだ
ピピピピピッと体温計が鳴り、宮田はそれを抜き取った


「………。」


宮田は森下に体温計を渡した

ここで、森下に院長を呼んできてくれと言ったら綾は嫌だと泣きわめくだろう…そう思った。
だから、何も言わずその体温計を森下に渡したのだ


森下もその体温を見て察したようで、宮田に小さく頷くとICUを出た




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