
先生…お願い。早く治して・・・
第40章 先生…苦しいよ…
少しすると石川先生が現れた
案の定、石川先生の姿を見たお嬢様は薄っすらと目に涙を浮かべ、怖がっているよう見えた
石川「綾〜、大丈夫か?」
先生は綾の額に手を当て顔を覗き込んだ
石川「ちょっと熱、高いなぁ…」
その言葉に綾は堰を切ったように声を上げて泣き出した
そんな綾の頭を優しくポンポンと触れると
石川「大丈夫だ…どれっ」
先生はポケットから聴診器を取り出し耳に付けると、パジャマのボタンを3つ外し間から手を忍ばせ聴診器を当てた。
胸の雑音、そしてやはりまた喉の下のあたりに痰が溜まっていた
綾『んぇ…っック…っんぇ…』
綾は聴診器を当てている間もずっと声をしゃくり上げ泣いていた
石川「森下…」
石川は吸引器に目を向けると目で合図をした
石川「あっ、森下ごめん!!解熱剤も持ってきて〜」
森下「はい!!」
