無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

先生はパチン、パチンと手袋を外すと、右手で顔を隠し未だすすり泣く綾の顔を困惑した顔でそっと覗き込み、

「…そんなに痛かったかい？」と尋ねた。





綾は黙ったまま、小さく首を横にふった。


「…プッっ。」思わず吹き出した…




『…えっ。』思わず涙が止まった




「ごめん…。あんまり泣くから、つい」と優しく微笑む


『だって…』


「分かってる、ごめん。でも、ここまで泣かれたのは正直初めてだったから」そう言うと石川はちょっぴり苦笑いする



『ーーーーーー……。』



確かに、先生達にとってはこんなの日常の事なんだよね…。それなのに私…こんなに……、、
気がつくとまた、恥ずかしさで赤くなった。



『…ごめんなさい…。』



「いいんだよ、謝らなくて。悪いことしたわけじゃないんだから。素直でいい」


ニコっと笑う先生の笑顔に、気がつくと綾の涙もすっかり上がっていた。