
先生…お願い。早く治して・・・
第44章 思わぬ訪問者…そして石川先生の覚悟……
ブレスレットはプラチナのチェーンに綺麗な濃い青色の石がポイントに数個ついており、小さな十字架のチャームにはダイヤと思われる石が一粒キラキラと輝いていた
「綾…この石はね、ラピスラズリという石だよ。」
『ラピスラズリ…?』
「そう、ラピスラズリ…。この石はね、“最強の幸運をもたらす石”と言われているんだよ。だから、災難から身を守り、何か選択を迫られた時にはきっと良い道に導いてくれる……。このブレスレットはパパがお前の為に作らせた世界にたった一つのブレスレットだ。それと何より、パパの愛がいっぱい詰まっているからね。肌身離さずずっと付けてるんだよ。きっとお前を守ってくれる…いいね。」
『うんっ!パパ…ありがとう大好き!』
進堂はそんな娘の頬に優しく手を添えると
「綾……、こんな時に側にいてやれなくてごめんな。宮田や石川先生の言う事をよく聞いて、早く良くなるんだよ。パパはいつもお前の事を想っているからね。」
『…ぅん。』
優しいパパの手に我慢していた涙が一粒頬をつたった
パパは娘の涙を指で拭うと、そっと抱きしめた
