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「なるほどね〜。“先生以外に見せられるわけない”…っか…。」



『そんなの当たり前でしょ。っていうか、先生にも嫌なのに…』



「結局は先生、先生………。俺がどんなに頑張っても先生達には勝てない。特にこの進美外科に来て毎日のようにそれを思い知らされる…。」


森下は一言一言、悔しさを滲ませる。




『そんな、勝つとか負けるなんて…』



「この進美外科に来る患者は特にだ…。金持ちに女優、モデル…みんな色々とわがまま言い放題…。頼むだけ頼んで、俺たちをいいように使って、たいして感謝されることも無い…。」




『そんな事……。』




「…俺だってなりたくて看護師になった訳じゃ無い。…俺の母さんはさぁ〜、親父の愛人だった…。それを知ったのは中学校の時だったかな。小さい時から親父はいなくて、母は朝から晩まで必死で働いてた。だから将来医者になって母親に楽をさせるのが夢だったんだ。だから必死で勉強して医学部にも合格した。」



『でも…じゃぁ、なんで看護師？』