
先生…お願い。早く治して・・・
第54章 石川先生は私が他の先生に診られても平気なの?
私は目を赤くしたまま、2人が待つ診察室の扉を開けた。
診察が終わったとはいえ、先生達を目の前にすると脚がすくんだ
石川先生はそんな私の側に来ると、肩に腕を回し
「おいでっ」とまた椅子に座らせた…
向かい合うようにドクターチェアーに座った高梨先生は
“お疲れ様、ごめんね。痛かったね”
『……。』
私は目を反らすように少し俯いた
“綾、お話があるから先生の方見て。”
高梨先生にそう言われたが、顔を見れなかった…
石川先生は綾の頭をポンポンとすると
「綾、高が話しあるんだって、ほらっ、ちゃんと高の方見て!」
私は渋々顔を上げた…
