
先生…お願い。早く治して・・・
第63章 なんて事してくれたんだ!!
『ヒッ…く…んんッ…せ、せんせぇ…』
“大丈夫、もう大丈夫だよ…綾ちゃん。もう泣かなくていい…”
『エッ…っく…し、しん…せんせぇ〜?』
“うん。そうだよ…。兄貴は綾ちゃん置いて何処に行ったの?”
『先生…ダメ…っく…、止めたらぁ…先生に…先生に怒られる…』
そう言い切ったと同時に、勢いよくドアが開く音がした
そしてその足音は足早にこちらに一直線に向かってくる…
「綾、ごめんなっ!」
そう言ってカーテンを開いた石川は、中にいた伸先生に驚いたようだ
「伸っ!!なんでお前ここに…。」
“兄貴こそ、こんな状態の綾ちゃん一人置いて何処行ってたんだよ!”
伸先生は少し興奮気味で石川先生に詰め寄る…
