
先生…お願い。早く治して・・・
第68章 楽しいデートのはずが…
“あとは私が責任を持って、お嬢様の側におりますので…。もし目を覚ましましたら、直ぐ連絡致します”
「…分かった。頼む。」
石川は側についていたい気持ちを抑え、病室を出た
しかしこの日、綾が目を覚ますことは無かった。
翌朝、石川はいつものように朝の回診に現れた。
綾は眠り姫の様に気持ちよさそうにスヤスヤと寝ていた
「宮田…どうだ?」
“ いえ…”
「そうか…。特に異常も見当たらないし、そろそろ目を覚ましてもおかしくないんだが…」
そう言うと石川は綾の側に行き、綾の腕をトントンと優しく叩いた
「綾!!綾!!おはよう。そろそろ起きる時間だよ!」
