
先生…お願い。早く治して・・・
第69章 記憶喪失
夕飯の時間も終わり、一息ついた頃…
トントン…
石川先生がやってきた…
一気に心臓がバクバクと音を立てた
「ごめんね…遅くなって。」
「宮田…悪いが外で待っててくれる?」
“はい。”
宮田は一礼すると、病室を後にした。
石川はベットの脇の椅子に腰かけた…
そして、
綾がこの病気になったきっかけの怪我の事…
そしてどんな治療をしてきたか、
今記憶を失っている部分を包み隠さず話した…
『………そんな……うそ……、そんなの嘘……』
ショックの色が隠せなかった
「先生も嘘だって言いたいけど、本当の事なんだ…。たぶん、君が今、記憶を失っている部分は、君にとって耐え難いくらい辛い事だったんだろう。正直、俺の事も忘れられてしまったのは、俺としてはショックだけど、君にとっての俺は、嫌な治療をする医者でしかない…忘れてしまいたい存在だったのかもしれないな…」
先生の顔は、どこか寂しそうな顔をしていた
