
先生…お願い。早く治して・・・
第70章 戻らない記憶…そして…
その人は、店員に
“ホットコーヒーくれる?”
と声を掛けると、私の方を向き
“ここ、座ってもいい?”
とニコッと笑った
『え?あっ…ハイ。。』
さらりとした髪を掻き上げると
“綾ちゃんの担当医の石川先生は、俺の兄貴!”
『え?ウソ…』
“本当!!そっくりだろ(笑)一卵性双生児ってヤツ。初めて俺に会った時も、君に兄貴と間違われたよ。”
『そうなんですか?じゃあ、私、石川せん…せ?の事も忘れてるんですね…。』
“俺の事はシンって呼んで!君はそう呼んでた。”
『シン先生…。』
“うん”
先生は嬉しそうにニコニコ笑った
