
先生…お願い。早く治して・・・
第73章 先生との約束はどうした?
渋々石川先生の部屋に行くしか道がなかった。
宮田に連れられ石川先生の部屋へと向かった。
石川先生の部屋へ近づくほど、心臓がバクバクと大きな音を立てた。
宮田は躊躇もなく、石川の部屋の扉をノックした
トントントン…
石川は高梨への説教を途中まで言いかけたが、ノックの音に遮られた
「はい。どうぞ。」
高梨は内心助かった…と胸を撫で下ろした
“失礼します”
そう言って入って来たのは宮田だった。
そしてその影に隠れ手を引かれ立っていたのは綾だった。
“ 石川先生、お嬢様をお連れしました”
綾は俯いたまま、宮田の背中に身を隠していた
