
先生…お願い。早く治して・・・
第73章 先生との約束はどうした?
綾『…ぅうっ…ッ…ッ…やりたくな…いっ…』
石川は息を殺すようにため息を吐くと
石川「綾ちゃん、顔上げて…!ほらっ!!
いつまでもやりたくないって泣いたって、終わらないよ。」
石川は優しく語りかけるように話した。
綾『……だって怖い。』
それを見た石川は
石川「…、、、何が怖いの?」
綾『だって、痛い事とか…我慢出来ない事とか…、、いっぱいするでしょ?』
石川「我慢出来ない事はしないよ。」
綾『うそ!!!絶対いっぱい我慢出来ない事、いっぱいするもん!!』
石川は、はぁ〜〜、と大きなため息を吐くと
石川「綾ちゃん…それはさ〜、先生との約束を破ったからだよ。先生言ったろ?“我慢して良い事なんて一つもないよ!”って…。。我慢すればする程、治療は大変になる。もう君も子供じゃなんだ、そろそろ自分の置かれた状況と身体に、真剣に向き合ったらどうなの?」
石川先生のいつもと違う落ち着いた声。
いつも優しい石川先生しか知らない今の綾は、この厳しい石川先生の声と態度に身体も固まる
