
先生…お願い。早く治して・・・
第74章 久々に石川先生と高梨先生とのダブル治療(前編)
診察室の中はパッと見はモダンな大きなリビング。
その一角にあるグレーのふわふわなコーナー型の大きなソファーには石川先生、そして高梨先生がコーヒーを飲みながら座っていた。
うつむき下を向いたまま宮田の少し後ろにいる綾に石川は
石川「やっと来たね…。いつでも始められる様に、とっくに治療の準備は出来てるよ。」
特に怒るわけでもなく、そろそろ来る事が分かっていたかの様な、そんな口調だった。
石川「まずは検査からしよ。そっちで抜いでおいで!」
怒られると思っていたのに、怒られなかっただけでも、少しホッとした
ここで拒否したら、本気でやばいのだけは分かる。
逃げる訳には行かない。素直に小さく頷いて、カーテンの閉まったいつもの診察台に向かった。
