
先生…お願い。早く治して・・・
第75章 久々に石川先生と高梨先生とのダブル治療(中編)
石川先生、そして高梨先生には触診する前から既にお腹に悪い物質が溜まっている事は分かっていた
問題はその数値だ
76…
モニターに叩き出された数値に石川も一瞬、困惑の表情を見せた
「綾、今日はちょっと頑張ろうね。」
『……。』
さっきの胸への治療で身体も心も既にクタクタなのに、追い討ちがかかる言葉に心が張り裂けそうだった
「大丈夫、別に特別な事をするわけじゃないから。ただいつもより少し悪いの出すのに時間がかかるかな。」
石川はいつもの優しい落ちついた表情で綾に話しかける
『……どれくらいやるの?』
消えそうな小さな声で返した
「ん〜そうだな…。どれ位かかるかは、やってみないとなんとも言えないけど、出来れば痛みが直ぐに出ない位までは出さないとね。」
『…っ。。そんなに頑張れないぃ〜』
「様子みながらやるから大丈夫。」
石川は優しく微笑む
『でも〜』
「しょうがないだろ。先生との約束破ったんだからっ」
『…』
ごもっとも過ぎて言い返せない
「大丈夫だよっ!我慢出来ない事はしないから」
そうは言われても、胸の治療にしかり…
充分我慢出来ない範囲だったし、先生の言葉に信憑性を感じない。
