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第2章 バイト先の友人

案の定、人妻は直ぐに落ち、2週程は遊んだそうだが、鈴木はそれに飽きたそうだ。

「だから言わんこっちゃない」

「別にゲームだし?」

「お前みたいな奴、いつか刺されるぞ?」

「リアルでは気ぃつけてっから大丈夫!それよりさ、今日で放置して10日くらい経つんだよね。どうなってるか、見てみない?俺も次の子探したいし、ゲームオーバーになってっかなぁ?」

「そんなん知るかよ。俺は見ないぞ!」

「そんな事言わずにさぁ…」

そう言いながらスマホを操る鈴木。

俺はあるサイトの書き込みを読んで、それを見る気にはなれなかった。

『調教DOLLSで放置すると、奴隷死ぬじゃん?あれ、マジでヤベェぞ!?』

『俺も見た。死体が超リアル。トラウマになたた』

『アングラサイトで奴隷の遺体画像ギャラリーとかやってる奴、マジで糞』

そんな書き込みを読んだからだ。

俺は暴力は嫌いだし、痛いのも好きじゃない。

ましてや死体なんて見たくない。

「うわあぁぁぁっ!!!」

突然、鈴木が大声を上げるとスマホを放り投げた。

上向きになった液晶画面には、黒ずんで腐乱し蛆が湧いた嘗て人であったモノが映っていた。

「おぇぇぇ───!」

俺は流しに駆け寄ると、胃から逆流してくるものを全て吐き出した。

何なんだよあれ。

あれがゲームの画面なのか?

何なんだよ!何なんだよっ!!!

俺は吐きながら涙を流した。

俺がもし、恋奈でゲームを続けていたとして。

俺が放置してたら、恋奈もあんな風になってたって言うのか!?

俺はこの一件があった後、スマホからアプリをアンインストールした。

もう、恋奈は逢えないけど。

願わくば、恋奈が誰かのスマホの中であんな姿になっていないといいなと思った。

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