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離れられないふたり

第6章 そして、結ばれる

『試験終わったよ』


まことからそんなメールが来たのは、週末のことだった。


『お疲れ様でした』

ゆういちが友人とゴルフに行くと言って外出していたので、あいりはすぐに返信する。


『明日、シフトかぶるよね?その後とか大丈夫?』


『はい、大丈夫です』


『じゃあ明日、迎えに行くから』


『ありがとうございます』


やりとりのメールは短文で、日程が決まったらすぐ消すようにまことから言われていたので、あいりは言われた通りにしていた。


「明日なんだ…」


それまで、あいりはまこととした情事を考えないようにしていた。
考えてしまったら、おかしくなってしまいそうだったから。
そうして自分を押し殺していたが、今のメールで、それが一気に弾けてしまう。

(あぁっ…、わたし…変になってるっ…)


まことにされた行為が脳内で自動再生され、下半身が熱くなっていく。


(どうしよう…、ゆういちさんがもうすぐ帰ってくるかもしれないのに…)


ゆういちが帰宅したら、夕飯かいつもの入浴タイムのどちらか。
入浴タイムなら、自分の異変に気づかれてしまうかもしれない。
なんとか自分を抑えようとしたが、一度外れたものを再度抑制することはできなかった。


「ただいま。風呂入るから準備して」


「おかえりなさい。準備するね…」


なんとか平静さを保ちながら、あいりは入浴の準備をした。

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