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離れられないふたり

第7章 追い風

「ん…っ」


あいりはまことのキスで意識を取り戻していた。


「ごめんね、そろそろ準備して送らないとマズいと思ったから…」


「あ…す…すみません!!」


慌てて起き上がり、乱れた服装を整えるあいり。


「気持ち良かった?」

そんなあいりを、まことは優しく抱き締める。


「は…はい…」


「良かった。一緒に気持ち良くなれて…」


まことはあいりと額を合わせると、再びキスをした。


(葉山さん…)

どうして先に、ゆういちに出会う前に出逢えなかったのか、という思いがあいりの胸に沸き起こる。

「また…逢えるよね…」


「は…はい…」


もう一度交わすキス。
それがまこととの甘いひとときの終わりを告げるものだった。

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