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離れられないふたり

第3章 ボーリング大会

「木野さんって結構酒強いんだね」


同乗者を送り届けると、まことがあいりに話しかける。


「え~たいしたことないですから~」


あいりは笑顔で応える。


「じゃあ弱いところとかあるの?」


「え~、弱いところってどういうことですか?くすぐられたくないところっていうことですか?」


「…旦那さんに攻められてダメなところとか…」


「え…?」


突然、まことが言い出したことに、あいりはきょとんとしてしまう。


「あんまりしない感じ?俺の経験上、電マは試した方がいいと思うけど…」


「でんま…?それ何ですか?」


あいりにはまことの言うことが分からない。


「知らないんだ。良かったら今度一緒に見に行く?」


「はぁ…」


口元だけ笑って言うまことに、あいりは首を傾げる。


「旦那さんには今の話は内緒だよ、面倒臭いことになるから」


「分かりました」


まことと連絡先を交換し、今度ふたりで出かける約束をすると、あいりは別れた。

ゆういちには内緒で会う約束をしてしまったものの、あいりはまことの言う、
『でんま』

とは何かを知りたいという欲求の方が強かった。

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