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いつまでもここに居て

第9章 僕と君の幸福論[21]

夕方。お腹がすいて一階に降りる。
ほかほかと美味しそうな匂いがして、見るとクリームシチュー。何故かコーンが入っている。

「あ、大野さん。ごめんなさい、勝手に借りちゃって。ある物で作ったんですけど…無いものはそこの相葉商店で買い足しました。」
「いやいや。むしろ嬉しいよ。早速ご飯にしよう。一緒にご飯食べない?」
「良いんですか?ではお言葉に甘えて頂きます。」

手を合わせて食事をする。
前のアシスタントは定時に帰ってしまうものだから久々に二人で食事をした。
「コーン入りって美味しいんだね…」
「でしょ?俺はいつもこれなんだよ。」
「美味しい…相乗効果ってやつかな?」
「相乗効果ねえ…大野さんは意外と物知りなんですね?」
「僕はいつでも好奇心旺盛なの。」
「はは!それは失礼!」

今日もまた絵に打ち込める。
何かあれば直ぐに絵を書いて櫻井さんに渡す。
そうするといつまでもいつまでもお家にいれる。

こんな幸せなことはない。

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