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「あ、そーいや。入院費、俺ちゃんと払わなきゃなあ…迷惑掛けちゃったし。」

車を走らせる前に372号室 病院名 料金で検索する。

「さんびゃく…ななじゅう、に､…っと」
改行ボタンを押すと押しすぎたのか372のまま検索されてしまった。

【372検索結果 もしかして：372 Palma】

パルマ…？さっきのか？
クリックすると、パルマについての記述。

「へえ…名前を付けられない程小さいものもあるのか…」

難しいけど、それぐらいはわかった。

「名前をつけられたら…こうやって小さな星をその名付け親は待っててくれるんだなあ…なんか、人みたい。」

372号室の俺はパルマなのかな。
相葉雅紀という名前を付けられたその瞬間から待ってくれる人がいる。
だから、俺は消えない。
あのパルマという星は何故生き延びたのか。
それが少しだけわかった気がした。