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「もう…ベトベトなんだけど…」
む…と怒っている智くんをなるべく触らないように、タクシーを使って帰る。

「あれ、可愛い彼女連れてるね？なんかモデルでもしてんの？」
…あっちゃ…。忘れてた。
俺の顔は結構世間には知られているから、タクシーとか乗っちゃいけないの忘れてた。
「あ…いやあ、可愛い彼女でしょ？モデルじゃないの、アイドルなんだよ、」
「ちょ…まーくん…！」
「へえ？歌とか歌うんだ？」
「うん。そーだよ、グループ名は…あっ、そこに止めてください。」

俺達はタクシーから出ると、
「また乗った時に教えてあげるね、」
そう伝えてタクシーに手を振った。