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いつまでもここに居て

第13章 相合傘 濡れてる方が 惚れている[54]



「ニノ、今日のデート楽しかったよ」
「は…うん、」

「俺が最初言ってた事…覚えててくれたんだね、もうニノは忘れていると思ってた。」

「…どういうこと?」
「試してたんだ。…ニノがこの場所を選ぶか。こんなホテル予約したのも賭けだったんだよ。…けど、選んでくれたね。嬉しい」

タオルでぎゅっと抱きしめられた。腰を引き寄せられしっとり濡れた潤に包まれる。

「…けどね、このまま帰ろうなんてのは失敗だよ、ニノ。俺があの時最後に一番大事な事を言っていたんだよ」

俺の背にある閉められていたカーテンをバッと開けた。潤の背景には綺麗な横浜の景色。
キラキラ光るネオンと、微かに入り込む月光。
それらに照らされた潤はこちらを見るとまたふっと笑った。

「今日のお礼に俺が最後を飾ってみせるよ」

そう言った潤はとても凛々しくてその目にすべて飲み込まれてしまった。

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