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いつまでもここに居て

第5章 ひまわりの約束[21]


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◇翔side◇

そばにいたこと。なにげないこの瞬間。忘れはしないあの日々。
僕の旅立ちの日。手を振る時に笑顔でいられるように。
君から貰ったひまわりのようなそのまっすぐなその優しさと温もりを全部。次は返せるように。
多分君のことだからもう充分だよってきっと言うんだろうな
いつまでもここにいちゃいけない。
生まれ変わって、平和な世界で誰よりも輝くために。

僕は大きな1歩を踏み出した。






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櫻井part。







そばにいたいよ 君のために出来ることが 僕にあるかな
いつも君に ずっと君に 笑っていてほしくて
ひまわりのような まっすぐなその優しさを 温もりを 全部
これからは僕も 届けていきたい 本当の幸せの意味を見つけたから







がちゃりと開けた玄関。いつもの油絵具の匂いと智くんの声。
そんな当たり前に俺は幸せを感じた。

前回言えなかった三つ目。
俺は何度でも何度でも君に言うよ。

「愛してる。」
その言葉と共に手に握られた向日葵の束を渡した。

智くんの笑顔は誰よりも輝いていて。
俺は嬉しさで涙を流す智くんの頭を撫でた。
そして、優しく優しくキスをした。
もう離さないように。そう約束して。

大輪の向日葵は俺達を包んでくれているようだった
そしていつまでもいつまでも、僕らを鮮やかに彩ってくれていた。


END

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