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俺氏、捨て子を拾いました

第5章 今日は何する? 息をする




「東大さーん!! なんで閉めるんですかー!! 開けてくださいですー!!」


 ふたばちゃんがそう声をかけると……数秒たってからゆっくりと扉が再び開く。
 怪訝そうな顔で俺を睨み付ける霙ちゃん。やめて、興奮するから。



「おはよーございますですー!! 東大さん!!」


「どうしたの……?」


 ふたばちゃんのこの悪気のない声には勝てないのであろう……少し呆れたような顔をして、俺から視線をそらし、ふたばちゃんを見る。
 こいつ照れてるな。間違いない。あんまり見つめないでっていうことですね。おーけー把握。



「散歩行きましょう!!」



「……やだ」



 少し悩んでからの『やだ』だって。



 かわいい(確信)



 これがリアルツンデレ。ツンデレラというやつか。なるほど、Mの俺には刺激が強いな。おっきしそう。



「なんでですかー!! 行きましょう行きましょう行きましょうー!!」



 周りを見回して困惑する霙ちゃん。これは強い。これには勝てる訳がない。



「分かった……!! 分かったから静かにして……!!」



 予想通り、折れるのにそう時間はかからなかった。隣でニヤリと笑うふたばちゃん。
 夜神月も小便ちびる計画ぶりである。



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