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俺氏、捨て子を拾いました

第5章 今日は何する? 息をする




 俺はエロ同人誌を眺めるために使っているスマートフォンをズボンのポケットから取り出し、地図を出す。
 その光景を興味津々なのか見上げながら俺に密接するふたばちゃん。



 やめて、ロリコンに目覚めちゃう。



「それ見せてください!!」



 おうおう……このお嬢様ときたら俺のスマホにマジで釘付けみたいだよ。俺より興味を示されるスマホ。許すまじ。



「持ってないの? スマホ」



「え!? え!? い、いや!! 持ってましたけど!! 落としたんですけど!!」



 え? 何この子、意地張ってるんだけど。まあ、俺の言い方も悪かったかもしれないけどさ、そんな強がると思ってないじゃない。落としたなら、携帯ショップでも行って、それなりの行動とりまちょうね。


 あ、そうだ。



「それなら貸しちゃる」



「本当ですか!!」



 輝き笑顔。脳内フィルムカメラに5000枚保存した。



 俺は、スマホをふたばちゃんに手渡すとニコニコしながらスマホの画面を見る。
 しかし、スマホは地図の画面のまま。ふたばちゃんは画面をポチポチと触るもあまり意味が分かっていない様子。



 か、かわいい……



「うむむ……辰海さん!! これ壊れてます!! 不良品のガラクタです!!」



 はい、折れました。もう本当にごちそうさまでした。


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