俺氏、捨て子を拾いました
第6章 金がない。
「あんた……要領も悪いってどんだけなんだよ……」
疲れきった俺を眺めながらそんな冷酷な言葉を浴びせるとか霙ちゃんどんだけドSなの? そんなドSなお前をもらってくれるの俺ぐらいだから結婚しよ。
「……だから嫌なんだ……人に遣われるなんて……そもそも自分の身体なのに他人に遣われるってどういうことなんだよ……」
「仕事なんてそんなもんでしょ、自分で作業見つけれるぐらい一人前になりなよ」
そもそも仕事したくないって言ってるじゃん。俺が望んだことだろ? みたいな顔するな。犯すぞ。穴という穴を犯すぞ。
俺が番犬ガオガオのような渋い顔を霙ちゃんに向けていると後ろから店長が近づいて来た。
しつけの時間ですね。番犬は大人しくしてます。
「帰って……いい……よ……」
店長の口から聞こえたのは帰宅していい。という優しいお言葉。ぼく、店長の忠実な犬になる。店長の顔にマーキングしよwwwwwwwwくーんwwwwwwwwくーんwwwwwwww
「こいつクビですか?」
おい、さっきから霙ちゃんトゲありすぎだろ。ハリセンボンかお前。
「……」フルフル
首を横に振る店長。
本当に可愛すぎ。今なら抱ける。むしろ抱かれる。
「今日……客……少ない……霙も……帰って……いい……私……一人で……回せれる」
店長は神だと心の底から思った瞬間だった。