俺氏、捨て子を拾いました
第7章 みつばじゃないよ、ふたばだよ
私は、そんな視線にも負けず主婦層の後ろにある蛇口に向かいました。
近くにバケツもあったので借りることにします。
まじまじと見つめる他の人達。
むむむ……気まずいです。ここは私に敵意がないことを知らせる必要がありそうですね。
真横に主婦層の方々。
私は主婦層の方に向き、お辞儀をする。
「おはようございます」
「……ああ、ええ、おはようございます」
主婦層は困惑しながら軽く頭を下げて返答する。
私はこう見えて、料理洗濯家事全般をやっているのでいわば主婦みたいなものなのですよ。レデーのたしなみというやつですね。
私は颯爽とその場を離れて置いてあったバケツを手に取り、その中に水を半分くらいまで入れて砂場の方へと持ち帰りました。
ふふふん……みっしょんこんぷりーと。こんごらっちんぐろーしょんです。
しかし、重たいバケツです……腰が折れやがりますよ……
主婦A
「あの子1人なのかしらねぇ? 親とかは来てないのかしら?」
主婦B
「両親共働きとかじゃないかしら? かわいそうにねえ」