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腹黒ドS王子の愛する人

第1章 第一章

「ほら、いくぞ。」

差し出された手を払って自力で立つ。




あ、これ歩けねぇわ。



「さ、西条。」



「おい、何呼び捨てにしてんだ。」

「うっせー!!お前なんか西条で十分だ!手かせ!」






そういうとひょいっと担がれる。


「大人しくしてな。」





その声がやたら優しくて、決して心を開いたわけじゃない。仕方ねーから大人しくしてやるだけだ。





「何作ったの?」


「オムライス。味は保証しねーぞ。」


「え!俺が作ろうと思ってたのに!礼になんねー!」



はいはいと言いながら俺はダイニングに連れて行かれる。





「うまそ....」


机に置かれた綺麗なオムライス。しかも半熟とろとろ。



一口食べれば口に広がる美味しさ。




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