腹黒ドS王子の愛する人
第22章 秘書の恋人
相手の視線を誘導する、騙しの一手。それに釣られるように目線を逸らした友喜くんの一瞬の隙をついて、おれはそのまま足を掬い上げる。
ドーン!!と道場に鳴り響く畳の音。
俺の下にいる彼は何が起こったか分からないというように、呆然としている。
「ははっ、すっげ....」
その表情は一変して、楽しくて仕方がないという笑顔に変わった。
友喜くんは素早く自分で立ち上がると、ガバ!!だと後が聞こえそうな位勢いよく頭を下げて叫んだ。
「ご指導ありがとうございました!!!!!!!!必ず柊さんのようになってみせます!!!!!」
走り去る背中は無邪気そのもの、今なんてもう他の人と今の技を練習をしている。
「柔道が好きでたまんないって感じ...」
「どっかの誰かさんみたいだな。」
背後から急に聞こえた声に驚き後ろを振り向くと、そこには高校大学と切磋琢磨しあったチームメイトの顔。
「あの頃のお前も、柔道が楽しくて仕方ないって顔してやってたぜ?朝霧の場合は、それだけじゃなくてお前のことも気に入ってるけどな。」
「やめろやめろ、むず痒い。」
チームメイトはははっと笑って肩を叩いた。
「せっかくの好意を無下にするなよ?」
ドーン!!と道場に鳴り響く畳の音。
俺の下にいる彼は何が起こったか分からないというように、呆然としている。
「ははっ、すっげ....」
その表情は一変して、楽しくて仕方がないという笑顔に変わった。
友喜くんは素早く自分で立ち上がると、ガバ!!だと後が聞こえそうな位勢いよく頭を下げて叫んだ。
「ご指導ありがとうございました!!!!!!!!必ず柊さんのようになってみせます!!!!!」
走り去る背中は無邪気そのもの、今なんてもう他の人と今の技を練習をしている。
「柔道が好きでたまんないって感じ...」
「どっかの誰かさんみたいだな。」
背後から急に聞こえた声に驚き後ろを振り向くと、そこには高校大学と切磋琢磨しあったチームメイトの顔。
「あの頃のお前も、柔道が楽しくて仕方ないって顔してやってたぜ?朝霧の場合は、それだけじゃなくてお前のことも気に入ってるけどな。」
「やめろやめろ、むず痒い。」
チームメイトはははっと笑って肩を叩いた。
「せっかくの好意を無下にするなよ?」