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腹黒ドS王子の愛する人

第1章 第一章

あ、今の態度悪かったかも。





「あ、あの。助けてもらってありがとうございます...」





怖かった。情けないことに膝が笑っている。




まだ手の感触が残ってる。



「無理するな。怖かったろ。」





その瞬間何かに包まれる。




ほのかな香水の香り。落ち着く香りだ。


俺は抱きしめられていた。



ぽんぽんと背中をたたかれる。まるで子供をあやすように。でも不思議と嫌ではなかった。


さっきと違う。気持ち悪くない。


「すいませっ...」



嗚咽が邪魔してまともに話すこともできなかったのにそのあたたかい手はずっと俺の背中をさすってくれた。



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