☆幻想窓☆
第14章 気持ち悪いオジサンのメイドになりました❤
***
朝、さりなは
バルコニーを掃除していた。
(荘厳なお屋敷なのに…バルコニーは
汚いだなんて……)
と心の中で思った。
バルコニーは枯れ葉だらけで
綺麗さは失っている。
「浅葱様…もう…」
汚さにほんの少し呆れたさりな。
はぁ…とため息をつくと
ぎゅっと抱きしめられた感触がある。
「さりな、おはよう」
「お、おはようございます!」
ヒゲで顔をスリスリさせる浅葱。
ツンツンして痛い……。
「キス、しちゃっていい?」
「はい、いいですよ」
掃除していたさりなの体をクルッと
浅葱のほうに向ける。
…ちゅと響く小さな音
味はどうのこうのより
さりなは体の芯に炎がついた。
体を貸すのが幸せになるの、早いな…私。