☆幻想窓☆
第7章 気持ち悪いお父さん②
「じゃ、頼むわねー」
お母さんがボタンを押した。
ピーンポーン…
「はいはいっ」
あたしは適当に返事をした。
お母さんは来た店員さんに注文をした。
「はい、わかりました」
そう言い、去っていった店員。
注文の品が来るまで
あたしは、お母さんと話をした。
近況や他愛ない話などをした。
でも、例のアレのことは言えない……
お父さんは会話の中に入ってこない。
あたしのほうばかり見る。
「あ、ごめん詠美子…」
お母さんが立った。
「何?お母さん」
なになに?
「お母さんちょっとトイレ」
「了解ー」
お母さんはトイレに行った。
あたしはまたお父さんをチラリと見た。
クスッと笑っているのが見えた。