☆幻想窓☆
第9章 夕闇の踊り子
「…ま、まぁそんなかんじ?」
「うふ、それより…あなた名前は?」
ほほえむ美少女
君には踊り子がぴったりだな…
「金城サトシと、いいます」
「私は月詠長霊歩です」
月詠長霊歩(つきよみながれいほ)──
なんという変わった名前…
キラキラネームなのだろう?
謎深き踊り子だ。
「め…めずらしい名前」
「あはは、でしょ?実は私踊り子一族なんだ月詠長家の!」
すごい人なんだ
見つめていた相手は…かなわぬ人だ…
「え、まじですか!」
「まじです、まじ!」
誠実な瞳からウソではないことが分かる
「くす…ねぇサトシさん」
かわいい子だな。
「何でしょうか?」
「聞き忘れてたけど、サトシさんは
何年生?」
「ボクは中2、月詠長さんは?」
「私は中1」
え、年下なんだ!
「そうですか、1コ下ですね」
「ねー!会えるかな、この学校広いし!」
年上年下が逆になってるな…
「組多いし、会うの難しそうですね」
「だね…私は11組あるし…」
「ボクは14組ありますから…確率低そう」
「わ…ホント」
「厳しいですね」
「そうだねー」
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ボクたち2人は、このあとも
楽しい会話をした。